《 シー・オブ・ラブ 》

Sea of Love

1989年アメリカ映画。

出演:アル・パチーノ エレン・バーキン ジョン・グッドマン他

監督:ハロルド・ベッカー

NYPDに20年間勤務するベテラン刑事フランクは、

それぞれの管轄内で同じ手口の殺人事件が起こった事から、

別分署のシャーマン刑事とコンビを組み、捜査にあたる。

3人の被害者がそれぞれ、出会いを求めて恋人募集雑誌に

ポエムの広告を出していたという事実を付き止め、

被害者と同じようなポエムの広告を出すという囮捜査を思い付く。

手紙を送ってきた沢山の女性達に連絡を取り、1人ずつレストランで会い、

グラスの指紋と現場に残された指紋を照合するというものだったが

結果は芳しくなかった。

ある日、買物をしていたフランクの前に、その中の1人、

フランクとは「感じるものがない」と言って、

グラスも触らずに帰って行ったヘレンが現れ、声をかけてくる。

2人はその夜以降、お互いに惹かれ始めるのだが……。

この映画、何度ビデオで観たかわからないくらい、観ているのである。

何がそんなにいいかと言うとまず、アル・パチーノが死なないのが良い(笑)。

もちろん、SEXYなのもたまらなく良かったりする。

ヘレン(エレン・バーキン)の攻撃的なセクシーさが、日常を感じさせなくて、良いのである。

冒頭、別の逮捕劇が描かれている。

ニューヨーク・ヤンキースの朝食会&試合観戦の招待状を持って集まってくる男たちは、

実は指名手配犯で、招待状は警察の仕組んだ罠だったのだ。

多数の男たちをがっかりさせ、逮捕した後に

遅れてやって来た親子連れ、父親は重窃盗犯で指名手配中の男。

フランク(アル・パチーノ)は、彼の息子には見えないように、

男にバッジを見せ、見逃すのである。

これは、フランクの優しさを描いてみせたエピソードだ。

それからフランクは、離婚したばかりで、鬱々とした傷心の日々を送ってもいる。

元・妻はあろうことか、今では同僚の奥さんにおさまっており、

フランクは夜な夜な電話して嫌味を言ったり、

また直接その同僚にもケンカを吹っかけたりしているのであった。

そんな中に突如現れた魅力的なヘレンと、恋に落ちるのも、無理からぬ事か。

事件現場に残された指紋、口紅のついた煙草の吸殻、そしてSea of Loveの古いドーナツ盤。

これらの証拠品が指し示しているのは、紛れもなく女性である。

そこにヘレンがどう関わってくるのか、それがストーリーの芯になっている。

私がこの映画にいたく惚れ込んでいるのは、エンドロールにかぶせる様に流れる、

トム・ウェイツのだみ声の Sea of Love のせいなのだ。

この曲は秀逸。

原曲より数段いいと思う。

ネタばらしになるので、どんなシーンか詳細は語れないが、

フランクの終わり際のセリフにクスっと笑いながらこの曲を待つのが、

この映画を観る時の私の基本姿勢なのである(笑)。

(02/06/02)


MOVIEs TOP